2023年12月2日放送分。
第18回公演その4。
【前回】
■#第18回公演「森の童話三部作」①
■#第18回公演「森の童話三部作」②
■#第18回公演「森の童話三部作」③
「桃太郎!」第三話。
雉野の話を「なるほど。ありがとうございます」って笑顔で受け流す犬井がやばいな。
正門くんってこういう何考えてるか分からないというか、決められたことをただ粛々と(?)こなしてく役柄がお上手よね。
権力者にはヘコヘコとしてる感じも、最高にやな感じで素晴らしい。
桃田は人間を鬼に仕立て上げてたのねぇやっぱり。
今まで目をつぶって来た事実を、雉野がやっとこさ訴えたのにそんなこと露知らずでハンバーガーに文句言う桃田、典型的な悪い権力者というかなんというか。
そもそも会議?の場でハンバーガー食べてるのってどうなのよ?って感じだし、シルエットだけで姿晒してないし。一人だけリモートか?
そんな状況でやって来た但馬。「ここ?」みたいな感じで困り顔してる佐野くん可愛い。
但馬というより佐野くんだったな。
そんで無邪気に質問する但馬、いい意味で空気読めてない(読んでない)子で素晴らしい。
雉野にとっては救世主というか突破口というか。救われた気持ちだろうね。
なんも分かってないふりして「資料とかないのおかしいよね?」って柔らかく疑問呈すの賢すぎ。現実世界でもこういう人がいると助かることあるもんな~と思った。
それにしても資料もなく、統計も取らず、何一つ根拠なしの状態で鬼!犯罪増えてる!成敗だ!とか言ってる怖すぎません?
国がそんなこと言ってたらおしまいだよ。なんでもありすぎて恐ろしいわ~。
桃田に訴える但馬、口調からも目からも強い意思を感じて良かった。
本当に純粋に桃太郎に憧れを抱いてたんだなってことと、だからこそ本当のことを知って桃田にいろいろ聞きたくなったんだろうな。
これはおかしくないか?ってことがちゃんと理解できる子で良かったよ。
そんな但馬のことを見つめる雉野の表情がどんよりしてて諦めが滲んでるのが切ないな。
但馬に同意してるだろうけど、どうせ言ってもまともな返事も判断もされないことを分かってるんだもんね。だから今まで自分殺して黙ってたんだもんね、見て見ぬふりして。
但馬が連れていかれそうになったときに助けたのは、但馬の存在と行動に影響を受けて沈黙は良くないと思ったからかな。やっぱり雉野にとって但馬は救いだったんだろうな。
それとおそらく、かつての自分に重ねてるところがあるのかもしれない。
桃太郎のパーティーに参加する前は、彼も但馬のように純粋に良いことをしようと思ってたんだろうし。
鬼は恐れ。
自分と違う人間が怖い。
これは本当にそうよね。いろんな問題、トラブルあるけど、だいたいこれだと思う。
そんなおおごとじゃなくても、あの人なんか好きじゃないとかもそうだし。
関わったことなくてよく分からないから怖い、だから好きじゃない嫌い、ってなってるパターン多い気がする。話してみたらいい奴じゃん!面白いじゃん!って仲良くなってたり。
怖がってることを認める、それができない人が多いから鬼退治とかいう状態になっちゃったんだね。
雉野がちゃんと自分の想い、考えを口に出せただけ良かったよ。
但馬の存在が後押しになったね。
ポツンと悲しみに暮れた顔で歌う雉野もとい末澤さん、めちゃくちゃに良いな!?
歌詞と連動して体も声色も表情も悲壮感やら絶望感が漂いまくってる。
雉野のやるせなさが手に取るように分かるね。
さのすえの歌、聞き心地良すぎて溶けそう。
閉鎖的な空間にいることを想像させる絶望的な雉野に対して、宇宙を見てる割と前向き(?)そうな但馬。
この2人の対比がとても良い。
うなだれる雉野と上を向く但馬という分かりやすい見せ方だったので、それぞれの心情がより理解できました。
何年もの間、雉野は苦しんでたんだなぁなんて思ったり。
だからこそ純粋な但馬には、自分みたくならず純粋なままでいてほしいと思ったのかな。
雉野から森にも鬼はいないと聞いた但馬の驚いた表情よ!
あれは佐野くんの可愛さが隠しきれてなかった。
「ええぇ!?😲」だってさ、むちゃくちゃ可愛い🤭
カギを開ける共同作業。
事実を知ること、伝えること、そして自分の弱さを認めることの大事さを噛みしめる良きシーンでした。
現状を打開する、一歩踏み出す、ということの象徴でもあるのかな。
さのすえ可愛い。
苦労が滲んでる雉野とまだまだ純粋無垢な但馬の表情の対比もかなり良かった。
上司と部下感たっぷり。
猿丸たち村人を逃がしてあげた2人の、ちょっと達成感ある表情と声による歌。
第一話で但馬が歌ってたやつですかね。
さっきまでと違って雉野の方が晴れやかな顔してて、但馬にはちょっとだけ憂いが見えるような気がする。
鬼の事実を隠してた罪悪感から解放された雉野と、事実を知ってしんどくなっちゃった但馬って感じかな。なんか切ないかも。
これにて桃太郎完結か。
とりあえず村人は逃がしたものの、結局何かが解決したかというと何もしてないんだよね。
その場しのぎ的な感じというか。
この後、社会が大きく変わるかというとおそらく何も変わらないんだろうなってのはなんとなく分かる。
2人もこれでちょっと満足しちゃってる風でそれは良くないのでは?と思ってしまうけど、実際問題これ以上何かを働きかけるってたぶん無理で。
結局、見て見ぬふりというか目を曇らせて生きていくことになっちゃうんだろうなと思うとなんだかなという気持ち。
なんかものすごいリアルで刺さるな。
稽古。
但馬の会議での熱弁シーン。
最初の佐野くん、批判的な感情がもろに出てるなぁ。
山口さんの演出でこうもガラリと変わるのか。
批判精神なしだからこそ効くものがあったよね。
いかに相手のプライドを傷つけずに受け入れてもらうか、これはとても勉強になる。
確かに押さえつけて追い詰めるような物言いじゃ心閉ざして頑なになっちゃうもんな。
合間合間の山口さんの佐野ちゃん呼びに癒やされる。
当事者だと見えなくなっちゃう現実があるし、都合よく現実を曲げて解釈しちゃうことがある。
だからこそ客観的な視点、意見は必要なんだなってことが改めて理解できた気がする。
話を聞き入れることの大切さ、私も忘れないようにしなきゃな。
良き作品でした。
さのすえの歌は至高ですね!
次からはヘンゼルとグレーテルだ!ドーキーズメイン楽しみ!
この桃太郎を見たあとだから期待できちゃうね~!
次回⑤の感想↓