【三宅健】『ミナト町純情オセロ』感想

健くん舞台「ミナト町純情オセロ」感想 三宅健

3月18日昼公演行って来ました。

初めての劇団☆新感線でしたが、めっっっちゃ面白かった。
セットの作り込みとか転換のお見事さとか、ストーリーとか演技とか、とにかくすべてが絶品。
エンタメ浴びてるな~って感じでした。

上演時間の長さにビビってたけど、思ってた以上にあっという間だった。
それほど面白かったということですね。
長いはずの二幕のほうが体感秒だったのは何のバグだろうか?笑

そして初Brillia HALLでもあったわけでして。
悪評にビビり散らかしていたけど、かなり良い席だったのか観劇のストレスはほとんどなかった。1階K列の真ん中あたりですね。
上映時間にお尻がちょっと耐えられなかったぐらいで笑
雨じゃなければなお良かったな。雨の日の観劇はしんどい…
 
 
チンピラ関西人の三宅さん、想像以上に様になってましたね。
関西弁もなかなかに新鮮。それほど違和感なく聞けたなぁ、私関東人ですけど。笑
オセロのキャラ好きだったなぁ。ピュアすぎるがゆえに空回っちゃう感じ。
決して器用な人ではないけど、その分真っ直ぐに生きてきたんだなぁと思うと愛おしさが湧いた。

松井玲奈さんバチクソ可愛い。
モナは割と癖あるキャラに思えたけど、嫌味も不快感もなく賢くてまっすぐピュアな可愛らしい女の子だった。
モナのセリフで何度涙が出たことか😭😭

オセロとモナのイチャイチャシーン本当に良かった。
コミカル要素強めでなかなか刺激強めだったけどその分愉快さも強いし、何より演じられてるお二人自身が持っている愛嬌がビシバシ出てたんで可愛いし楽しく見られた😊

健くん普段はああいうキャラじゃないし、あんな風におふざけテイスト、全力コミカル寄りに振る舞ってるのはあんまり見たことないから珍しいもの見られた!って感じ。
たぶん相当振り切って頑張ってたんだろうな~と笑

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高田聖子さん強すぎた。あまりにこの作品の肝だった。肝でしかなかった。やべぇ最高です。

アイ子姐さんの腹黒策士なとこ、実は親分亡くしたことに起因してるってのが憎めないところなのよ。
オセロたちを思うままに唆してくところ、うわぁ~えげつなぁ~と思いつつもちょっと気持ちよかった。性格悪い自分が出てたよね。笑

あんなにうまいこと事が進んでくのは、姐さんの口の上手さとこれまでの信頼、プラスでオセロたち周りの人たちが揃いも揃ってピュアだからだなと。

オセロもモナも、お互いへの気持ちが全然変わってないのにどうしてああもすれ違ってしまうのか。
品減って悲しいなぁとつくづく感じたよね。
デマに踊らされるとろくなことにならないと、って話だった。しんどい。

終盤(だっけ?)、オセロへの愛を語るモナに涙が止まらなかったよ。
学歴云々のとこは特に刺さった。
学歴高い人ほどそうじゃない人を下に見て、いいように利用しようとするところに辟易としてたモナ。
オセロの学歴はないかもしれないけど身近な人、目の前の人を全力で助けたり寄り添ったりする部分に惚れたんだ!……みたいな?
親分かばって撃たれたのが格好良かった、そう熱量たっぷりに語るモナに号泣ですよ。
オセロが疑り深くなってるタイミングだったから、その純粋さに余計胸打たれちゃった。
学歴が物を言う時代とご身分なのに、学歴とか関係なしにちゃんとオセロのことを見て知って好きになったんだなぁ。愛だなぁ。

モナもモナでオセロに負けず劣らずだいぶピュアな人だよね。
あんなに自分の気持ちに正直に生きられるの素敵だわ。
学歴高い側の人なのに、そうでない人と対等に向き合って仲良くなるその人間性は本当に素晴らしいなと感じた。

そういえば作品の舞台は1995年でしたね。
戦後10年の時代感とか、関東大震災のこととか、しんどいバックボーン抱えてましたね。
主に姐さんとオセロ。
姐さんは早い段階で分かってたけど、冒頭からいじられてた(?)オセロの”半ブラ”(半分ブラジル)が終盤で効いてくるとは。
まさか音尾様を仲間に殺されてたなんて辛すぎるって。しかもデマが原因で。

姐さんもオセロも結局デマに振り回された人生になってしまった…切ねぇ……。

二幕での、モナと女性(名前忘れちゃった)の歌がめちゃくちゃ素敵だったな。
うっとりする歌声で、美しさに滲む儚さとかもあって、状況が状況がだけに胸を打たれる場面でした。

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他の方々の話を。

三ノ宮先生、めっちゃ面白かったなぁ笑
賢いんだかアホなんだかよく分からないけど非常に良いキャラって感じ。
ちょっと忘れた頃に登場してくるお笑い要員でしたね。おかげさまでクスクスできたので助かりました。
アイ子姐さんにいいように使われた挙げ句、想像通りやられちゃったね。かわいそう笑
モナへの気持ちが一途すぎてなんかこじれちゃってたなぁ。
一途すぎて盲目になるのも良くないよね、という改めての気づきでした。

汐見も良かった。
寺西くんはバイ・バイ・バーディーぶり2回目の対面だったのですが、彼はああいうキャラがお似合いですね。不憫な感じというか。
賢いし忠義心もあってしっかりしてはいるんだけど、どこか飄々としてるちょっと軽さも感じられちゃうところも好きでしたね。

あんなにオセロのこと慕ってるのに、アイ子姐さんの策略でオセロから憎まれる対象になっていく展開がしんどかった。
オセロも汐見もピュアだから全然気づかないんだもんなぁ。困ったものよ。
ガッツリ巻き込まれちゃって大変な目に遭って、本当にかわいそうだった。
最後の最後でちゃんとオセロの誤解が解けて信じてくれてて良かったよ。なんか救われた。
オセロと汐見、いい師弟関係だった。

ラストの悲劇シーン。
モナがずっと、ずっと美しかったなぁ。そして強くて格好良かった。
最後までオセロのこと想ってるんだもん。
それが逆にものすごく涙を誘う。今思い出しても泣けてくるしな。

結構長いこと亡くなった状態で舞台上にいらしてて、その間ずっと微動だにしてないのすごいなと思っちゃった。
お芝居だしそうしなきゃなのは分かっているけども、ピクリとも動けない状態をあれだけ長くキープしていた松井玲奈さん凄い。

その後の、なんでこうなったのかが明らかになっていくあの展開、ちょっとゾクゾクしたな。
全部観てたから知ってはいるけど、各々に起きた出来事が繋がってアイ子姐さんという元凶に辿り着くのは面白かった。
いろいろ気づいちゃった瞬間のみんなの表情とか振る舞いがたまらんのですよ。

特にアイ子姐さんに岩塩渡しちゃったあの女性。(名前忘れちゃった)
大変なことをしてしまった、とああやって取り乱しちゃうのも仕方のないこと。
本人はそんなつもりなかったのに、ってとこがタチ悪いのよね。自分の行動を悔やんでも悔やみきれないから。

全ての事実が明らかになった後のあの地獄絵図、めちゃくちゃしんどかったですね。
どうしてこうなっちゃったんだろう、って思わずにはいられないというか。
アイ子姐さんがめちゃくちゃ悪いのは間違いないけども、みんなちょっとずつ自分の欲を貫いちゃったところがあるから、そこでボタンの掛け違えみたいなのが生まれた部分もあるよなって思ったり。
でもそれって愛ゆえにのことだしなぁ、アイ子姐さんなんかでっかい愛ゆえに暴走しちゃったのだし。なんか、つらいよなぁという感じ。

最終的に美味しい思いをして終わったのって赤穂組の組長夫妻だけ?
オセロたちは亡くなっちゃったけど沙鷗組は吸収できちゃったわけだし。
てかそもそも、いい人っぽかったのにそういう思惑があるって分かったシーンでめちゃくちゃ驚きましたけどね!
やっぱ優しい人こそ疑ってかからなきゃいけないのか…って感じ。悲し。
筋書きこそ違えど、結局組織のトップの思惑通りになってしまったのがなんか苦いです。

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めちゃくちゃボリューミーな作品で、いろいろ考えさせられることもあって、何より役者さん一人一人のお芝居が非常に良質で、最高の作品でした。すっごい楽しかった。

嫉妬に狂っていくオセロもとい健くん、本当に最高でした。
ほんの少し前まで仲良しだったくせに、何も見聞きしてないことに対して腹立てて怒り狂って……
デマも勘違いも怖いなと改めて勉強になりましたね。

これがジャニーズ所属の三宅健最後のお仕事なんだ、っていう意識をあんまり持たずに観ていたけども、この作品が最後で良かったなぁという気持ち。
こんな素敵な作品に出演してくれてありがとうございます。
良き観劇の思い出になりました。
 
 
ところで!!
「ミナト町純情オセロ」円盤化決定したのすごい嬉しいぞ!!!
手元に置いておける、いつでも見返せる、そんな状況になるとは思ってなかったのでありがたい。絶対買う!!

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