【三宅健】『陰陽師 生成り姫』観劇の感想

健くんの陰陽師を観劇してきた感想 三宅健

※ちょいちょいネタバレあると思います。

昨日、舞台『陰陽師 生成り姫』を観に行きました。
去年10月のgrooveコン以来の生健くん。
舞台的には、去年2月の『薮原検校』以来です。

無事に上演できて、観劇できて、心の底から良かったなぁという感想がまず第一に。
何がどうなるか分からない状況が今なお続いてるから結構不安だったんですよね。
楽しみにしてたから、何事もなくて本当良かったです。

そして実は新橋演舞場に行くのが今回が初めてだったんですよね~。
滝沢歌舞伎に出演していた頃は、今とは経済的事情が大幅に違ってたから一度も参戦できなくて。
今思うともったいないことしたなぁ、無理してでも1回ぐらい入っておけばよかったなぁ、と後悔しかありませんが(^▽^;)

そんなこんなで初めての新橋演舞場。
思ったより駅チカでめちゃくちゃホッとした!
単純明快な道でもしょっちゅう間違う私にとっては、非常に嬉しい立地だった!スムーズに行けて安心しました笑

陰陽師のポスター、何度見てもどこで見ても、あまりの麗しさに恐れおののきますよね~。
ましてや新橋演舞場に貼られてるものは、より一層輝いて見えた。
健くんが美しいことこの上ないんだもん。ずるいよあんなん。

早速会場入りして座席やら舞台やらを確認。
やっぱりアレですね、普通の、一般的な劇場とはなんかちょっと違う感じですね!
歌舞伎っぽい感じがプンプンするというかなんというか。
座席が1階14列の上手側で、前の方の席というわけでもなかったけど、めっちゃ見やすそうで驚いた。
視界が開けてるって感じ。自分の前にいる人の背が高くなければ、最小限のストレスで観劇できる。とても嬉しい。良い劇場だ。

懸念点があるとすれば、上演時間がまさかの3時間越え!という長丁場であること。
最後まで集中して観られるだろうかとか、いろいろ思う所があって戦々恐々としていたのですが。

始まってしまえば、あっという間だった!!
ものすごい大作を見せていただいた感覚。満足感、充実感がえげつないです。

そもそも、陰陽師作品というものに今まで触れたことがなくて。
内容が難しそうだなぁという印象を勝手に抱いてたんですが、思いの外分かりやすかったですね!

総括して言うならば”儚く醜く美しい愛の物語”という感じか。
様々な愛の形、愛に翻弄される人々の姿が描かれてるな~って感じがした。
どの登場人物も非常に人間味溢れてて、愛おしくて愛らしい部分があったりちょっと嫌だな~と思う部分があったり。
苦しみもがきながらも、各々の愛を信じ、貫くその姿勢に、たまらなく胸を打たれましたね。

冒頭、林翔太くん演じる博雅の笛の音にうっとり。
本人が吹いてるわけじゃないけども、柔らかい音色と彼の優しく穏やかそうな気性が見事にマッチしてて素敵だなと思った。
ダンサーさんも登場して、笛に合わせて優雅に踊る男女の美しさとか、あの時代特有の夜の煌めきとか、周囲の草木?動物?たちが音色に聞き入って楽しんでるあのワクワク感とか。
最初のあのシーンだけで、もう一瞬にして作品の世界に引き込まれちゃいましたね。
“優美”ってこういうことなんだなと肌で感じた瞬間でもあった。

博雅がさ~終始可愛い奴でねぇ!!
自分の笛にセッションしてくれた琵琶奏者の姫に惚れこんじゃってから12年間も一途に想い続けてるなんて…!あまりにも可愛い。
日頃の振る舞いもどこか子供っぽさを感じる部分があったりして、思わずにこにこしちゃってました。

そしてそして!
我らが三宅健くん演じる安倍晴明ですよ!!
とんでもなくお美しい…!息を飲んだよね~。
肉眼でハッッキリと表情が見える距離ではなかったんだけど、それでも伝わってくる三宅晴明の麗しさたるや、もはやこの世のものとは思えないほど。
さすがのビジュアルでございます三宅健様✨

発声も良かったんだよなぁ。
高貴な感じがあって、人を寄せ付けないような冷たさがあるようでいて温かみも感じられて、鋭いようで柔らかいような印象を抱くというか……
うまく表現できないけど、安倍晴明っぽさがちゃんとあって、まぎれもなく彼は安倍晴明だな!と分かる仕上がりでした。凄かったなぁ。

博雅との掛け合いが楽しいのなんの!
博雅の恋をからかって楽しんでる感じがな~、Sっ気強めで魅力的なんだよな~(*´▽`*)
晴明に翻弄されてる博雅もキュートだし。
晴明も晴明で、からかってはいるものの馬鹿にはしてないところが好印象。
仲良し感がよく伝わってくる素敵なシーンで、大好きなシーン。

徳子姫と火丸の関係性もすごい好き。
なんとしても徳子のために、徳子を守るために、という気持ちで動く火丸くん。とても可愛くて健気で泣けるのよ。

済時と綾子姫はなぁ、愛すべきウザキャラとでも言いましょうか笑
ちょっと憎らしい部分多めなんだけど、憎めない可愛さがある2人よね。

綾子みたいな人、いるんだよなぁ絶対に笑
わがまま気質で自分の思い通りにならないと嫌な女の子、見てる分には可愛い♡で済むけど、実際に関わりたくはないなぁと思いました笑
まあなんというか、良くも悪くも”若い女”の特に目につきやすい特性をこれでもか!というぐらい煮詰めた感じだよね~。

済時様はもうほんとに…!笑
自分が絶対悪いのに少しも非を感じてないところ、持ち前の無意識(?)なチャーミングさで丸め込まれてしまうところ、絶妙に腹が立ちますね笑
彼がちょっとコミカルチックな役割も担ってくれているから、この物語をより楽しむことができたという面があるのは事実ですけど。

晴明の使いの者である蜜虫ちゃん、めっちゃ可愛かった!
ちょっとファンタジーチックな彼女がいることで、陰陽道っぽさが感じられた気もする。
てか、演じてたのって岡本玲ちゃんだったのか!!
キャスト発表の時に名前は見てたはずなんだけど、あの岡本玲ちゃんだとは思ってなかった。
観劇中も全然気づかず、今振り返るにあたって調べてたら気づきました…(^▽^;)
そりゃあどうりであんな可愛いわけだよなぁ(*´▽`*)

琵琶の使い手(だったっけ?)の蝉丸さんも、道満も、知然も、どこか愛嬌があってみんな好き。

昨日の今日だというのに、内容がすっぽり抜け落ちてしまって細かい事をまとめられないのが口惜しいのですが。

鬼になってしまった徳子姫を救うべく奮闘する博雅と晴明の友情、博雅の徳子姫への一途な愛情、徳子姫の済時に対する愛憎入り混じる強い感情、などなど。
そこかしこに愛が詰まっていて、ほとんど全部大なり小なり理解できる感情だからこそ、自然と感情移入してしまったんだよなぁ。
終盤は思わず涙してしまったよ…( ;∀;)
まさか泣くようなお話だとは思ってなかったので狼狽えましたわ(^▽^;)

「誰であってもそうするしかなくなった時には鬼になってしまう」みたいな台詞が割と残ってるんだよね。
どんな人であっても、絶対に譲れない何かは持っていて、それが揺るぎそうになったときの対処法が他にないのであれば、一線を越えてどんなことだってしちゃうよなぁと。
愛が強ければ強いほど、その反動も大きいわけだし。

本当はそういう衝動って自分で飼いならさないといけないわけだけど、
本当にもうどうしようもなくなって勢い余っちゃった時に、
晴明みたいな「たとえ博雅が鬼になっても博雅の味方でいる」「そのままの博雅でいればいい」って言ってくれる、思ってくれる存在は誰にとっても救いになるよなぁ。
そういう存在がいるってとても素敵なことだし、自分にもできたらいいなと思いましたね。

道満の唆しによって博雅と徳子姫が一心同体の鬼になっちゃうシーンなんか、涙なしでは見られないでしょ( ;∀;)
博雅の徳子姫への想いがあまりにも強くて純粋で愛おしくて、胸を打たれまくりだわ!!

鬼になるちょっと前のシーンだったかな?
「徳子姫を恥ずかしめてしまった~~!!😨」って錯乱してる博雅も良かったのよ、ほんとに。
こんな状況でもなお徳子の事をそんなに想えるだなんて……
思い出しただけで涙が滲むよ( ;∀;)
博雅、お前はなんて素敵なやつなんだぁ!!!純愛すぎるぜ!!!( ;∀;)

2人が鬼になっちゃった後の、晴明が想像以上に博雅のことを大切に思っていたことが分かる感情的なシーンは見もの。
博雅に対する想いの強さに思わず泣きました。失ってから気づくこと、やっぱりありますもんね。
自分自身でも大きく感情を表に出しちゃってることに戸惑いを感じてるようにも見えて、人間らしくて可愛かった。
三宅健の真骨頂を見られた感じで最高だった!!

晴明と博雅はやっぱり、平和に楽しく冗談を言い合いながら語らってるのが一番似合うよ😊

メインキャストさんたちの演技が良かったのはもちろんそうなんだけど、演出もかなり面白いなと思った。
結構ダンサブルなテイストなのよね!もっとこう、ガチガチの内容、作品なのかなって思っちゃってたから、しなやかなダンスがたくさん見られて目の保養だったし、陰陽師安倍晴明を取り巻く世界観が上手いこと表現されているようでした。

ダンスで優美かつミステリアスな雰囲気を醸しつつ、セットを変えて場面転換しているのも良かった。
世界観が損なわれないから、違和感なく観ていられる。

世界観で言えば、映像も!
舞台上に豪雨の映像と音が合わさってめっちゃリアルなものが出来上がってた!
あれはお見事って感じでしたね~。

あと、結構動きが激しめなのよね!!ビックリした!!
めっちゃフライングするじゃん!?😲と思って笑
あれ?これジャニーズのライブだったっけ??って少しだけ錯覚しちゃったわ(^▽^;)笑
蜜虫ちゃんなんかが飛ぶのは役どころ的にまあ分かるけど、大御所の役者さんたちまでもが飛んでるのは結構な衝撃でしたよ??笑
ま、普通に舞台袖へ捌けていくよりは躍動感もあるし、世界観を作り込むという意味でも大正解だとは思いました。
単純に観ていて楽しくもあったしね。

なんやかんや言っても演出面で一番驚いたのは、やっぱりあの鬼でしょう!!!
あれは凄い。その一言に尽きる。
生の舞台であんな巨大な怪物を登場させるって、なかなかないことでは?と思ったんだけどどうなんだろ?
めちゃめちゃ迫力あったわ~、見応え抜群過ぎたわ~!

あれ、一歩間違うと興ざめになってしまいかねないような演出だと思うのよ。お遊戯感というかおふざけ感というかさ?
あの質感といい大きさといい、映像作品ならまだしも…ねぇ?(^▽^;)みたいな印象になっちゃう可能性もゼロじゃなかったはず。

なんだけど!そんなことまったく思わないぐらい完成度が高かった!!
鬼を操ってる方々の技術が凄いんだよな!4人ぐらいで手分けして鬼をやってたけど、ちゃんと1体の鬼の動きになってたもんね!
あんなでかいパーツをブンブン振り回すの、相当大変だろうなぁ。

鬼本体もだけど、鬼を倒そうと奮闘する済時軍の面々の演技も素晴らしかった!
彼らの演技と鬼の動きが合ってるからこそ、違和感なく興ざめせずに見られるわけですよ。
結構アクロバティックな動きが多くて見応えもありましたし!
めっちゃ稽古重ねたんだろうなぁと、しみじみ思ってしまったシーンでしたね。

アクロバティックといえば、徳子が貴船神社で呪いをしてるからどうにかしてくれと道満に告げ口してた4人の男たち。
彼らもなんかすごいアクロバットやってたわね!懇願しながら次々に躍動的なすげぇ技を繰り広げるもんだから笑っちゃいましたよ( *´艸`)

花道も上手いこと活用されてて!
あんなに躍動感あるんですね!凄かった~!!
なんせ、花道がある会場での観劇は初めてだったものですから笑
 
 
 
……とまあ、感想としてはざっくりこんな感じで。
全体通して、けっこうエンターテインメント感の強い演出だったんだよなぁ。
おかげで、堅苦しい作品だと思っていた分もあってめっちゃ楽しめた。
クスッと笑える場面もあり、泣ける場面もあり、考えさせられることもあり、楽しい仕掛けもあり、どこをとっても素晴らしく面白い充実感たっぷり作品でした!!

初めての陰陽師作品がこの作品で良かったなと思ってます今。
これまであんまり興味関心が持てなかった陰陽師作品だけど、今はめちゃくちゃ気になってる。
取りあえずこの舞台の原作を読んでみようと思ってる。
いや~我ながらすごい進歩だ!

知見、見識を広げてくれたという点でも、また新しいエンターテインメントを見せてもらったという点でも、本当に素晴らしい作品でした!
観劇して良かった!!

公演プログラム、別にいいかな~と思って買わなかったんだけど、一晩経ってからやっぱり買っておけば良かったと後悔(^▽^;)

……まあでも、これからしばらくいろいろ舞台立て込んでてお金ないからしょうがないよね(小声)
と思ってやり過ごします。買わなくてごめんなさい(^▽^;)笑

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