正門くん主演の舞台「染、色」。配信観ました。
思った以上に難しい内容だった…(^▽^;)
どう捉えるべきなのかがちょっと分からない。考え甲斐がある作品ですね。
とりあえず、初見での全体通した感想としては
・大学生特有の、将来が見えるようで見えない時期に感じる不安、嫉妬、葛藤、苦しみなどがビシバシ伝わってくる
・深馬はじめ、どの人物も自然体だから世界観に入っていきやすい
・映像?を上手く活用した演出が楽しい、印象に残る
・杏奈の不安定な感じすごいヒリヒリする、良い
・深馬、北見、原田の3人の関係性にも、ただの仲良しとかライバルってだけじゃない複雑な繋がりがあるのがリアルで良い
・滝川先生が岡田義徳さんである理由ね、前半の穏やか感じと終盤の凄みのギャップが最高
・深馬、なっかなかのクズだな笑
・ラブシーンが刺激的でドキドキした
・結局これは、現実の話だったのか、夢の中の話だったのか…?
・最大の謎「真未の存在」とは?そもそも彼女は本当に存在していたのか?
・最初から最後まで、正門くんの汗がすごい笑。ずーっと大量に噴き出してるじゃん。
みたいな感じですかね。
手放しに楽しめる作品ではないけれど、人間に渦巻く良い感情にも良くない感情にも向き合わせてくれるような感じがした。
真未に関してはいろいろ考えたけど、もう一人の深馬である可能性が私の中では有力かな。
普段深馬が奥底にしまい込んでいる感情、深層心理的なものが実体となって現れた存在なのかなと。
ちょいちょいおかしいなと思う部分があるんだよね。父親の手術のこととか何で知ってるんだろう?真未に話してたっけ?って疑問があって。
深馬に眠っているもう一人の自分だとしたら、その辺りの違和感はなくなるからね。
極めつけは、絵を破壊していたのが真未ではなくて実は深馬自身だったこと。やっぱりな~って思ったもん。
真未は深馬であり、深馬は真未であるんだなぁとこの時に確信した。
でも、だとしたら真未の施設育ちとか脱税の話とかは何なんだろうか…?という疑問にぶち当たるのもまた事実で。
真未の部屋もちゃんとあったし染みを消したスプレーも残ってたし、真未が存在していた痕跡があるから、やっぱり実在しているのかなとも思うのよ。
だけど、深馬が壁に書いた絵のところに後をつけてるみたいに必ず現れて上書きしてることを思うとさ、不自然極まりない。
なんでまったくの他人が深馬のことそんなに知っててつけまわしてるのかって考えると、どうしたっておかしい。
だからやっぱり、深馬の一部なんだという結論に至るんですよね。
深馬の幻覚というか、彼にしか見えない何かってこともあるけど。
まあだとしても、それを見せているのは結局深馬自身だから、深馬の一部ってことに変わりはないかな。
何であれ、彼女と対峙して深馬の気持ちが良くも悪くも変化していく様は、観ているこちらも結構揺さぶられるものがあったなあ。
何を感じ、どう捉え、どのように体現していくのか、深馬たちを通して人生における自分の指針みたいなものについて考えさせられた気がする。
1回目は作品全体を楽しみながら観たけど、2回目はもうちょっと細かい所に注目しながら観てみた。
結末を知ったからこそ確認したいポイントもたくさんあったからね。
2回目は観ながらメモを走り書きしてたんだけど、字が汚いし量が多いしで全然解読できない笑。
まとめられそうもないから、分かったところ、覚えてるところをピックアップして、作品冒頭から順番に書き出すことにします。
・秋なのに咲いてしまったソメイヨシノは次の春にまた咲くのか?って話、ちょいちょい出てきたけど、これは何を意味してた?
深馬はなぜ、次の春に咲くかどうかにそこまでこだわっていたのか…?
・「面白ければ何だってアリ」って深馬の言葉、のちに真未も言ってたよね?そこでちょっと共鳴しちゃったのかしらねぇ?
・美大生感強い正門くん、めっちゃ好き
・杏奈の頭をわしゃってやる深馬、というか正門くんがたまらない。最高にキュンとしてしまった…!
表情も柔らかくて笑顔が可愛い!!
・深馬は杏奈のこと本当に好きなのかちょっと疑問だったんだけど、あの柔らかい表情を見るにちゃんと好きだったのかな~って感じがした
・胡坐かく深馬の上に乗っかる杏奈!!構図がたまらない、最高すぎる(≧∇≦)
・この時、風船割れた衝撃でぶつかって倒れた絵を支えた深馬の腕に絵の具がついてる…。
もしかしたら、ここで真未の存在が表面化しだした可能性ある?
絵が崩れちゃったからなのかもしれないけど、急に人が変わったかのように高笑いし始めたし。
この瞬間が何かスイッチになっちゃって、深馬の奥底にあった感情とか考えが真未として表れるようになった感じがする。
だって、それまでは自分の絵が自分の作品じゃないように感じることがなかったわけでしょ?変化が起こり始めたのはこの時からだよね。
・「染、色」の題字、すごい好き。線は細いけど強さと儚さを兼ね備えてて、不思議とグッと引き込まれちゃう
・場面変わって展覧会のシーン、よく見ると深馬と原田がさっきまでと違ってシャツ羽織ってるね。
服装の違いに何か意味はある?ちょっと注目したいポイントかも
・杏奈の作品への感想をぶった切る深馬、声も顔も怖い。すっごい冷たい感じ?なんか心ここにあらずな感じもして。空虚だよね。
杏奈の感想に納得いってないのか何なのか…。
・この展覧会でようやっと真未が登場。
深馬の絵に手を加えたみたいだけど、深馬以外はそのことに気づいていない。
そんな些細な違いだったのか、それとも実はみんな深馬の絵にそれほど関心を持っていない…とかあったりする?
さすがに後者はないか。ニュアンスの違いみたいなのは感じてたっぽいしな。
・深馬が夜、初めてスプレーで絵を描いたとき。
1回目観た時もおや?って思ったけど、終盤での同じシーンと深馬の寝方が違うよね。
この時は客席側を向いてスヤスヤしてて、ネタバレ?回想?シーンでは逆側向いてたはず。
深馬視点か真未視点かの違いを表現してるのかな?
・パントマイムって言うのかな?凄いよね。臨場感あって、スプレーの音もリアルで気持ちがいい。
似非ナイキマークみたいなのが、まさか恐竜に化けるなんて思わないからさ、出来上がってく様は何度見ても感動する。
・就活の面接でガッチガチの杏奈、話してる内容とか質問に対して慌てる感じとかめっちゃリアルで胸が締め付けられる…
ところで、こういう面接ってチャイムで終わるものなのか?
・再び滝川先生の部屋。ここでは原田が羽織ってたシャツを着ていないな…
・ここでも秋の桜の話。何を意味してるのか…
・ロランス朱里からのオファーの話があった時、深馬が滝川先生に耳打ちしてた内容は何?
展覧会で自分の作品に誰かが何か書き加えてたのではって話だと思ったんだけど、これは「今の深馬の状況とは関係ないこと」なのか…?
・深馬の「自分の中の何かが枯れてしまったのでは?」という焦りや不安を吐露してるとこは、なんか胸に迫ってくるものがあって良かった。
この姿を見て、滝川先生は深馬と自分を強く重ねちゃったんだなあ…
・「指示があった方がやりやすい場合もある」という深馬の言葉には共感しかない。
何でもかんでも好きにしろってのはちょっと違う気がするのよ。制限あってこその自由でしょ?って割と日ごろから思っているので…
・ここでも秋の桜の話が。「それって…」て何?原田は何か知ってるの?
結局、ここの答えって最後まで出てなかったよね…?
何かのたとえ話だとしたら、これもまた深馬自身のことなのかなと思ったり思わなかったり。
終盤で言ってたけど、「たまたま入学するときだけ上手くいってしまった」のだとすると、本当はこんなはずじゃなかったと思ってるってことですよね?
それはつまり、本来春に咲きたいのに秋に咲いてしまって「こんなはずじゃなかった」と思っている桜と自分を重ねてるってことなのかな。
だから、間違えて秋に開花した桜も次の春にみんなと同じように咲くことができるのかを気にしていたのかな?
自分もまた入学したころのように、ほとばしる何かを絵に表現できるようになるのか、と。
それを原田はなんとなく感じ取っていたのかどうかは分からないけど。
もしくは原田自身も同じように考えてたってことなのだろうか?
・同期3人でポリダクトリーの絵に遭遇したシーン、原田がまたシャツ着てるな。
外出する時っていうか、滝川先生の部屋以外ではシャツ着る演出なのかしら?
・ついに真未と対峙する深馬、彼女に現実突きつけられてキレるとこの迫力が凄い。正門くんとても良いな。
・なんで真未はこれほどまでに深馬の悩みや心の声を理解しているんだろうか?だってさ、同じ美術を嗜むものとして共感できる以上のレベルじゃん?
ってなことからも、真未は深馬の一部なのではと思うんですよね。これまでの深馬が表だとすれば、真未は深馬の裏って感じ?
・真未の絵に魅せられてどんどん感化されていく深馬がものすごく生き生きとしてて、嬉しいのと同時になぜかものすごく辛くなる。なんでだろ?
・真未が壁に絵を描くアルバイトをしてる…?
後々のシーンってか終盤のシーンで、深馬が頼まれて壁に絵を描いてたって言ってなかったっけ?妙に深馬とリンクするのよねぇ
・肩車する正門くん見られるなんて最高!(ラブシーンもね笑)
・真未が深馬の首元に吹きかけた赤いスプレーの意味はなんだったのか。マーキング…?
・真未との出会いを境に急に感じが変わった深馬、怖くね?魅力的だけど。
とはいえ、急に杏奈に良くするとか、控えめに言ってもクズなのでは笑?
深馬は杏奈が口に手を当てて驚くほどの絵を描き始めたのか?真未と出会ってなんか覚醒した感じか。
・「滝川先生はシナモンみたいな人」っていう表現がめちゃくちゃ好み。
分かりやすいし的を射ているし、こういう表現、例えが出てくる加藤くんすごいわ。
・作風が変わった深馬に動揺して突然必死になる滝川先生…
自分と同じだと思ってた深馬が先に進んだとなると、そりゃあ焦りますわな。
「作品を完成させることはちゃんと死ぬこと」みたいな台詞、なんか刺さるなあ。
理解はできるようなできないようなって感じだし、創作活動してるわけでもないんだけど、不思議とハッとさせられる感じがある。
・杏奈と北見が2人で会うシーン。北見の服装が変わってるけど、これはただのおめかしかしらね。
杏奈が矢継ぎ早に問いかけてそれに北見が「ずるいよ」って返すとこ、最初観た時はちょっと理解できなかったんだけど、やっとわかった。深馬が突然変わった理由を遠回しに聞き出そうとしてんのか。
女がいるのでは?って疑ってるけど、本人に聞く勇気がないから北見に言わせて自分の疑念を後押ししてもらおうとしてるわけね。そりゃあ、ずるいわ。
・「謙遜のふりして自己防衛してる」
真未のこの台詞、この作品で一番ぶっ刺さった言葉だわ。身につまされる。心当たりしかないんですよね私…。
「客観視なんて丸めて捨ててしまえ」も良い台詞。まあだけど、それができたら苦労してないんですよ…
この点に関しては、私も深馬とおんなじ状況ですね。
・深馬と真未、やっぱりこの2人自己対話してる感あるんだよなあ。
よくある自分の中の善と悪がやりとり?葛藤?してる感じっていうの?「私が深馬の自由になってあげる」って悪魔のささやき的な感じで乗っ取るみたいな?
どっちも深馬自身が抱えている気持ちにしか聞こえない。
真未の北見の作品への評価も、本当は自分が気づかないくらい奥底の方で深馬自身が思っていることなのでは?
・北見と深馬の喧嘩、深馬がクズすぎて笑う。
最後どうにもならなくなった時、「真未」って呼んでた?空耳じゃなければ呼んでたよね。
だからこの後、「深馬が私を呼んだんじゃん」ってなるのかな?
・あんなに芯の強い真未が、スプレー1本なくなっただけでここまで取り乱すとは…。しかもすごい幼くなってるし。
深馬も驚いただろうけど、私もめっちゃびびった。
三浦さんの演技すごいな〜。
真未も何かいろいろ抱えてるんだなあ、依存してるというか何というか。
深馬もなんで隠したのか、深い意味はないんだろうけどさ。
ただ、自分にとっては何でもないことでも、他の人にとってはとっても大切なことだったりするっていうことを、改めて感じさせてくれた気がする。気をつけねば…。
この2人の共依存感ヤバイな。ヒリヒリする。
・…はっ!正門くんが女性の胸に顔をうずめている…!!表情もなかなかにえっちですなぁ、ドキドキする~(≧∇≦)
だけどさ、杏奈の面接シーンと重ねるのは鬼畜すぎでは??
杏奈、立派な話してるのに、深馬の話してるのに…(*_*)
・「自分を家電に例えると?」っていう質問、めっちゃ気になる笑。
こんな質問就活の時にされたら焦る自信しかないわ。
・深馬の絵が破壊されてたシーン。
ここで、深馬の服装が変わった!!黒メインのお洋服で、腕にスプレー塗料がついている。まるで真未のよう。
…ということは?真未が深馬に侵食してきたことを意味してるのか?
一度観たから分かることだけど、深馬自身が絵を破壊してた訳だから、どう考えても真未の要素が深馬の要素を超えてきたとしか考えられない。
このタイミングでこうなったのは、真未と身体を重ねちゃったから?
一心同体になったから、深馬の部分と真未の部分との境目が曖昧になった?
真未に染められちゃったんだなあ…。
・絵が壊されて諦める深馬に対して必死になる滝川先生。
そこに秘められた思いを知っちゃってるから、す〜ごい辛いな。
・ところで、北見の頬の汚れは何だろう?
北見が絵の破壊かポリダクトリーかに関わってるのかと思ったけど、そうじゃなかったみたいだしなあ…
・深馬の杏奈への当たりが強いよ…。冷たいし、目が怖いし。
「内定もらえた!」の報告に対する「おめでとう」の声が冷え冷えしすぎててゾッとする。
必死な杏奈が切ないよ。
・腕についたスプレーの塗料を汚れじゃない!と言い張るのは、完全に真未だ…
・偽物ポリダクトリーの存在に動揺する深馬。
今の深馬にとっては、ポリダクトリーがすべてというか、創作の原動力みたいなものだから、そうなるのも無理はないか。
…。
ちょっと待って。これ思った以上に長くなりそうだから2つに分けよう。
中途半端なとこだけど、今回はとりあえずここまで。だいぶ疲れました笑。
続きは【「染、色」配信!感想・考察その②】で!
これ、大はずれな解釈だったら恥ずかしいなあ。